食品成分の免疫調節機能の評価とメカニズム解析をサポートします
近年、腸内細菌と健康の関係について研究が進み、腸内環境が多くの疾患予防や体質改善に関わることが示されてきました。一方、そのエビデンスは、食生活や腸内細菌叢のいずれにも大きな多様性があることから、明確に評価することは容易ではありません。当社では、マウスを用いて、食の機能評価とそのエビデンスデータを提供します。
免疫調節機能については骨髄由来樹状細胞を用いたin vitro試験や経口投与によるin vivo試験など、自然免疫・獲得免疫への波及効果の評価を行うことが可能です。
当社は、腸管免疫研究所と共同してin vivo, in vitro 試験による受託試験をお受けいたします。食品の免疫機能解析や腸内細菌の免疫機能への影響を科学的に評価することができます。また、近年のSDGs(持続可能な開発目標)として掲げられた目標で、食品ロスの問題が提起されています。廃棄食材など食品の効率的な利用や潜在的な価値を見いだす場面でもお手伝いいたします。
in vivo 試験例
抗原特異的T細胞の機能評価
- マウスに抗原をアジュバントとともに注射し免疫反応を惹起します。一定期間後リンパ節から取り出した細胞を抗原存在下で培養し、細胞増殖活性を測定します。また、産生されたサイトカインをELISA法で測定します。この実験系を用いて、アレルゲンに対する食品成分や医薬品の影響など、獲得免疫機構に対するはたらきを評価することができます。
T細胞の分化と機能の解析
- マウスから調製した樹状細胞をナイーブCD4+T細胞と共培養し、分化マーカーの解析や産生されたサイトカインをフローサイトメトリーやELISA法で分析します。
- 上皮細胞関連分子の発現解析:タイトジャンクション、抗菌ペプチドなど(例:ムチン、ディフェンシンファミリー、RegⅢファミリー、ラクトフェリン、リゾチーム、Lypd8)
Claudin-1、Occludin、ZO-1など - 粘膜固有層の細胞機能評価:サイトカイン産生、転写因子など(例:IL-17a、IL-17f、IL-22、IL-23、Foxp3)
代謝産物測定
- 短鎖脂肪酸、胆汁酸、アミノ酸類、ポリアミン類 など
食の免疫機能の活性化について、下記の項目等の測定が可能です。
- 唾液中のIgA
- 血液サンプル中のNK細胞活性
- 血液サンプル中の貪食活性
- 血液サンプル中のCD4+T細胞増殖活性
- その他
・樹状細胞の抗原提示細胞機能、I型IFN産生量など
ストレス、老化、アレルギーなどの免疫指標を用いた解析
- 中枢神経系試験
- 抗ストレス試験
- 老化促進モデルマウス(SAMP8)の記憶力・活動力低下
- 樹状細胞の活性化
- 腸内細菌叢の解析
- 抗アレルギー作用評価試験:ロイコトリエン遊離阻害試験、ヒスタミン遊離試験
- ストレスマーカー:コルチゾール測定、カテコールアミン(3分画)測定、8-0hdG測定
当社は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の受託研究プログラムとして「マイクロバイオームの産業利用に向けた解析技術及び革新的制御技術の開発」のプログラムに、産業技術総合研究所 辻典子先生らと参画しました。辻先生は2021年に産業技術総合研究所を退官されたのち、十文字学園大学 食品開発学科 教授、日本大学 医学部病態病理学系微生物分野/粘膜粘液・共生微生物学講座の客員教授として日本の粘膜免疫、腸内細菌研究をリードしてきました。マイクロバイオーム研究は未知の機能を解明していく分野でもあるため、お客様と共同で解析技術を開発する等のご提案につきましてもどうぞご相談下さい。
▶ 腸管免疫研究 免疫アドバイザー辻典子先生の論文はこちら
▼ マイクロバイオーム受託試験については、こちらをご参照ください。
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